若草物語です。
先月、弊社専属講師白山晋先生のご講演を聴いてまいりました。
主催者様は医療機器関連団体様ということで、ご講演テーマは
ディープラーニングによる人工知能がもたらす医療診断の革新と人間の役割」。
ご講演ではテーマにある通りAIを使った医療診断の事例を挙げながらお話しいただきました。

★当社専属講師です!

まずは人工知能の歴史から。「人工知能」という言葉が生まれたのは1956年のこと。
それから人工知能は人間をまねるように発展してきました。
その流れの中登場したのがディープラーニングという技術です。
2012年、一般物体認識の課題(画像に写っているものを答える)でディープラーニングが
世界に衝撃を与えました。
他の技術を使った2位のチームのエラー率は26%、3位のチームも27%程度でしたが、
ディープラーニングを用いた1位のチームのエラー率はなんと15%。
それまでの記録を大きく上回る正確さで1位を獲ってしまいました。
その後も発展を続け、2015年頃には人間の能力を超えたと言われています。
さらにもっとも最近では1~2%になっているとのこと。エラー率5%程度の人間は完敗です。

そんなディープラーニングですが、医療現場での画像診断にも応用できます
今年1月「Nature」に掲載された論文によると、人工知能が人間(放射線科医)よりも正確に
乳がんの兆候を見つけることができたそうです。
それも、参加した放射線科医6名全員の成績を上回ったというから驚きですね。
今までも他の病気で人間より人工知能が正しく診断した事例はあったそうですが、
この研究ではエビデンスをもって(統計的に有意に)機械が勝ったことが示されたとのこと。
(ここまで来たのならもう人工知能に頼っていいのでは?と思わなくもないですが、
人命に関わることなのでそう簡単にいかないのが難しいところですね・・・)

「将来、人工知能が人間の職業を奪う」は間違いではありませんが、
完全に人工知能に置き換わることはなく、“人間の役割”は将来もあるとのこと。
まずは新しい技術を使ってみること、その上で導入するかどうかを判断したり
課題・解決策を見つけていったりすることが必要、とまとめられてご講演は終了となりました。

人工知能にはできない“人間の役割”とは?ご講演で実際にお聴きいただければと思います。
レポートでは内容もかなり省いておりますので、そちらもぜひご講演でお聴きください!

画像診断についての研究といえば、数年前、訓練されたハトが乳がんの画像を診断できたという
とても素敵な論文が発表され、「将来、ハトが人間の命を救うかもしれない!」と
大変嬉しく思ったのを覚えています。
そして今、人工知能が人間の命を救う未来にまた一歩近づいた気がします。
人工知能にもハトにも頑張ってほしいですね。

ご紹介したとおり、白山先生は主催者様に合わせた事例をお話に含めていただくことも可能!
内容については都度ご相談となりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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