若草物語です。
先日、とある学校様主催のご講演会に行ってきました。講師は脳研究者・池谷裕二先生
保護者の方や生徒さんが対象ということで、効果的な勉強法についてお話しいただきました。

まずはアメリカでおこなわれた実験の紹介。
6人の被験者の脳に電気刺激を与えたところ、全員の成績がアップした。
ヒトだけではなくネズミの脳も、電気刺激を与えると学習にかかる時間が短縮された。
どうしてこのような変化が起こるのか?

記憶を司るのは脳の中の海馬。海馬が出す脳波・シータ波とリップルに注目。
初めての場所を歩くときなど、興味を持って探索しているとシータ波がたくさん出ている。
シータ波が出ているときは記憶力が高まります。
つまり、シータ波が出ているときが学習に適したタイミングということ!
先ほど紹介したアメリカでの実験でも、海馬がシータ波で満たされていたから成績が上がった。
「シータ波が出ているときに勉強すべき」…じゃあどうやってシータ波を出せばいいのか?
答えは簡単、歩けばいい!ときどき場所を変えて勉強するのも有効とのこと。
(池谷先生も高校時代、テーブルの周りをぐるぐる歩きながら英単語を覚えていたそうです)

昼間、シータ波が出て情報が蓄えられる。その情報をどのように固定(脳に定着)させるか?
ここで活躍するのがリップルです!
リップルは、シータ波とは真逆で寝ているときやぼーっとしているときに出る脳波。
記憶を反芻し不要な情報を消すことで、必要な情報を定着させます。

ここでリップルに関する実験をご紹介。
ネズミの海馬の神経細胞の活動を記録しながら自由に歩き回らせたところ、
ある特定の場所に来たときに細胞が発火していることがわかった。
海馬にあるこの細胞は場所に敏感で、これを「場所細胞」という。
(これは、2014年のノーベル生理学・医学賞を受賞した重要な発見だそうです!)
逆に、場所細胞を見るだけでネズミが今どこにいるか推測も可能とのこと。
さらにネズミが寝ているときにも(実際に動いていなくても)海馬は活動していた。
これはつまり、寝ている間に脳の中で記憶がリプレイされているということ!
睡眠中にリップルの活動が強くなり、情報の定着が進めば成績アップにつながります。
このことからも、睡眠の大切さがわかりますね。成績を上げるには勉強と睡眠の両方が必要です。

脳に関する実験や細胞の特徴をもとに、効率のいい勉強法についてお話しいただきました。
例えば・・・
・一夜漬けの効果は? 一夜漬けとコツコツ学習の効果の差は?
・勉強に適したタイミングは?(朝と夜/空腹時と満腹時/おすすめの勉強スケジュール)
今すぐに知りたい方は、池谷先生のご著書『受験脳の作り方』をお買い求めください。
ご講演では、本には載っていない「学習の流儀18」についてお話しいただけますので、
本を読んでから実際に池谷先生のご講演をお聴きいただくのが一番だと思います!

ご講演を聴いていると、「もしも私が中学生・高校生の頃に池谷先生のお話を聴いていれば
成績を上げることができていたんじゃないか…」と思わずにはいられませんでした。
様々な実験データに基づいたお話は「なるほど!」と納得できるものばかり。
主催者様(中高生の保護者の方)からももちろん大好評!
「子どもにも聴かせたい」「家で子どもに教えたい」とのお言葉をいただきました。
実際にお話を聴いていた生徒さんにも、毎日の勉強に取り入れていただけたら嬉しいです。

今回初めて池谷先生のご講演を拝聴したのですが、とにかくわかりやすくて面白い!
90分があっという間です。先輩方が「池谷先生なら間違いなし」と言う意味がわかりました…
対象問わず大好評の池谷先生、AIに関してのご講演も可能ですので経営者の会合にもおすすめ!

★ハルク先輩の講演レポートもぜひご覧ください。

お問い合わせをお待ちしております。

池谷裕二先生のプロフィールと講演依頼はこちら


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